2015.06.16養生訓 貝原益軒 その2
こんにちは。
前回の続きです。
貝原益軒さんは、病気にならない知恵として、飲食についての心得を多く記しています。
禍は口より出で、病は口より入る
「飲食は生命の養分である。だから飲食の養分は人生の毎日でいちばん必要なもので、半日もなくてはならない。
しかし飲食は同時に人間の大欲で、口や腹の好むところである。好みに任せてかって気ままをすると、度をこえて、かならず脾胃をそこね、いろいろの病気をおこし命をなくす」
「人生は毎日飲食しないということはない。いつも謹んで欲をがまんしないと、度を過ごして病気になる。古人は『禍は口より出で、病は口より入る』といった。口の出し入れはつねに警戒しなければならない」
「珍しいものや、おいしいものに出あっても八、九分でやめるのがよい。腹いっぱい食べるのはあとで禍がある」
あ…耳の痛いお話です。
さらに色欲についての心得も。
「精気をついやして元気をへらすのは寿命を短くするもとである。恐るべきことである。年の若い時から、男女の欲ふかくして、精気を多くへらした人は、生まれつきは盛んであるけれども、下部(シモ)の元気がすくなくなり、五臓の根本が弱って、きっと短命である」
「精気をしばしばもらすと大いに元気をついやすから、老年の人にはよくない。そこで四十以上の人は交接のみしばしばにして、精気をもらしてはならない」
「若年より精気を惜しみ、四十以後いよいよ精気を保存してもらさないようにするのが、命の根源を養う道である」
う~ん、なるほど。
年長者による生きた知恵は妙に説得力がありますな…。
最後に、心についてはこのように書かれています。
「心はからだの主人である。この主人を静かに安らかにさせておかねばならぬ。からだは心の下僕である。動かしてはたらかさねばならぬ。心が安らかで静かだと(現代で言う“平静の心”)、からだの主人たる天君はゆたかで、苦しみなく楽しむ。からだが動いてはたらけば飲食したものはとどこおらず、血気はよく循環して病気にならない」
二回に渡って紹介した益軒さんの知恵は、どれももっともなことだと思います。
今から300年前にベストセラーとなった健康の心得が、今でもしっかり通じるということは、益軒さんが特別すぐれていたこともありますが、人間って存在はなかなか成長できない生き物なのだなぁと考えさせられます。
300年前のベストセラーに学ぶ健康の知恵がお役に立てましたら幸いです。
いつもありがとうございます。
※画像は明治国際医療大学のHPより
http://www.meiji-u.ac.jp/
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