2015.06.14養生訓  貝原益軒

養生訓  貝原益軒

こんにちは。
先日ある会合で貝原益軒さんについて書かれた資料をいただきました。
執筆者は祖父江逸郎さん(長寿科学振興財団理事長)、月刊誌「致知」に掲載されていた記事でした。
久しぶりに養生訓に触れましたが、先人の知恵というものは本質的で深みがあって良いですね。現代人にどれだけなじむかは分かりませんが、人が生きる上で変わらない原理原則を学べます。
その記事の中からお伝えしたいポイントをご紹介したいと思います。

養生訓は今から約300年前、御年83歳の貝原益軒さんが書かれた健康の心得。江戸中期のベストセラーになった書物。生涯に200冊もの本を書かれた益軒さんが最晩年に書かれた本です。

まずは益軒さんの紹介から…

貝原益軒 (かいばらえきけん)
寛永7(1630)年~正徳4(1714)年。
江戸前・中期の儒学者、博物学者、教育家。福岡藩右筆の子。名は篤信。前号は損軒。藩主に仕え、京都で木下順庵らと交際して帰郷。陽明学から朱子学に転じ、晩年は古学派に。著書に「大和本草」「養生訓」「和俗童子訓「大疑録」など多数。

養生訓は、次の書き出しで始まります。

天地、父母に仕える孝

「人間のからだは父母をもとにし、天地をはじまりとしたものである。天地・父母の恵みを受けて生まれ、また養われた自分のからだであるから、自分だけの所有物ではない。天地からいただいたもの、父母の残して下さったからだであるから、慎んでよく養って、痛めないようにして、天寿を長く保つべきである。これが天地・父母に仕える孝の本である」

この文から、養生訓がただの健康の心得でなく、哲学的であることが伺えますね。

「三楽」こそ真の楽しみ

「およそ人間には三つの楽しみがある。第一は道を行なって、自分に間違いがなく、善を楽しむことである。第二に自分のからだに病気がなく気持よく楽しむことである。第三は長生きしてながく楽しむことである。富貴であっても、この三つの楽しみがないとほんとうの楽しみはない。(中略)もし心に善を楽しまず、また養生の道を知らないで、からだに病気が多くて、最後に早死にする人は、この三楽を得られない」

健康長寿の実現については次のように書かれています。

内欲を少なく 外邪を防ぐ

「養生の術は、まず自分のからだをそこなう物を遠ざけることである。からだをそこなう物は、内欲と外邪とである。
内欲というのは、飲食の欲、好色の欲、眠りの欲、しゃべりまくりたい欲と、喜・怒・憂・思・悲・恐・驚の七情の欲のこと。
外邪とは天の四気である。風・寒・暑・湿のことである。
内欲をこらえて少なくし、外邪をおそれて防ぐのである。こうすれば元気をそこなわず、病気にならず天寿を保つだろう」

つまり、腹八分目を心がけ、色欲や愚痴は慎みなさいということでしょう。
喜びや憂い、怒りや悲しみ、考え過ぎや心配し過ぎることなく、常に心穏やかであることが大切。さらに外邪に侵されることの無いように、環境に適応した生活を心がけることをおっしゃているようです。

益軒さんは、人間としての生き方の基本を唱えていらっしゃたようです。
人の道からそれなければ、健康も心の豊かさも自然に身につくということなのでしょう。

続きがありますが、長くなりますので次回のお楽しみとしましょう。

P.S
ご参考まで。
貝原益軒さんの本 http://amzn.to/1FfB8Fr
月刊「致知」 http://www.chichi.co.jp/
貝原益軒さんの画像は中村学園大学HPより

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