2020.06.25富と貧の道理

富と貧の道理

こんにちは。

今日は温故知新とでも言いましょうか、私が尊敬するおひとり、二宮尊徳さんのお話です。

 

二宮尊徳さんは江戸時代後期に活躍した農政家であり思想家。薪を担ぎながら読書をする像が日本中にあることで有名ですね。

尊徳さんは勤勉を絵に描いたような人ですが、ただの勤勉ではありませんでした。

 

そろばん片手に経を読むという言葉があるように、経済と道徳といった相反する事柄について、持ち前のバランス感覚で一つに融合してしまう偉人です。独自の思想で小田原藩の再建や下野国の農村復興に貢献した実績は今でも語り継がれています。 

 

新型コロナ感染拡大の最中、この騒動にはどんなメッセージが込められているのかなと、いろいろ考えていた時に、人として生きる原点を尊徳さんの著書を通して再確認していました。

 

尊徳さんというと、今さら~、とか、古いよ~、といった声が聞こえてきそうですが、温故知新という言葉もありますし、たまには偉人の言葉に耳を傾けるのも良いと思いますので、備忘録がてらご紹介します。

 

「訳注 二宮翁夜話(上)」福住正兄 原著、佐々井典比古 訳注 の中の、「第五篇 無財から発財する勤倹の法則」から2つ紹介したいと思います。

 

 

まずは、「富と貧の道理」について。

 

 

[一三五]現世の報恩勤行が大切

翁のことばに、世間ありきたりの人情では、あす食うべき物がないときは、どこかへ借りに行こうとか、救いを請おうとかする気持があるけれども、いよいよあすは食う物がないという時には、かまも膳(ぜん)も椀(わん)も洗う気持がなくなるといっている。

人情は実際そんなもので、もっともなことではあるが、そういう気持が、困窮がその身を離れない根元なのだ。

どうしてかというと、毎日かまを洗い膳や椀を洗うのは、あす食おうがためであって、きのうまで用いた恩のために洗うのではない。これが心得違いなのだ。

たといあす食うべき物がなくても、かまも洗い膳も椀も洗い上げて餓死するがよい。

それは、きょうまで用いて来て命をつないだ恩があるからだ。
これが、恩を思うという道なのであって、この心がある者は、天意にかなうから、きっと長く富を離れない。

富と貧とは、遠い隔てがあるものではない。
あす助かろうということばかり思って、きょうまでの恩を思わないのと、あす助かろうと思いながらきのうまでの恩を忘れないのと、この二つの相違だけだ。

これが大切な道理であって、よくよく心得るがよい。

 

 

 

特に印象的なのは、「かまも洗い膳も椀も洗い上げて餓死するがよい」と「きょうまで用いて来て命をつないだ恩がある」という言葉です。

この言葉はずいぶん前に目にして、ずーっと忘れられずにいました。

  

何年も前のことですが、出張先での急な体調不良でもだえ苦しみ、意識が遠ざかる中で死を覚悟した時の心境は今でも忘れられませんし、その後、お世話になった会社を辞めて、裸になるつもりで事業を始めた時に、この言葉をかみしめていたことを昨日のことのように覚えています。

死を意識することで、生きるということが、有り有りとするんですよね。

 

新型コロナ騒動での報道は偏りすぎ感が拭えませんが、生と死について、改めて考えさせられる貴重な経験だったのかも知れません。

 

 

 

次は、尊徳さんの有名な言葉「積小為大」です。

これも生きる上での原点と言える言葉だと思います。

 

何でも簡単に手に入れられる時代ですので古臭いと言われそうですが、あらゆるものごとはその根っこが大事ですから、たまにはこういう本質的な言葉に触れるのは良いことだと思います。

   

 

[一一四]積小為大

 翁のことばに、大きな事をしたいと思えば、小さな事を怠らず勤めるがよい。小が積って大となるからだ。

およそ小人の常として、大きな事を望んで小さな事を怠り、できにくいことに気をもんで、できやすいことを勤めない。それゆえ、ついに大きな事をしとげられない。
それは、大は小の積んで大となることを知らないからだ。

たとえば、百万石の米といっても粒が大きいわけではない。
一万町歩の田を耕すのも、一くわずつの手わざでできる。

千里の道も一歩ずつ歩いて行きつくのだし、山を作るにも一もっこの土を重ねてゆくのだ。

この道理をはっきりわきまえて、精を出して小さな事を勤めてゆけば、大きな事は必ずできあがる。
小さな事をいい加減にする者は、大きな事は決してできぬものだ。

 

 

便利な世の中になりましたから、ひと昔前のような苦労もなく、ヒョイと成果を上げられる時代ではありますが、簡単に手に入るものの危うさには気をつけなければいけません。

何事も根っこや土台、初心といった元が大事ですから。

事業もそうですが、大きな目標を掲げると、そればかり意識してしまい、目の前の大切なことを疎かにしてしまうことってありますものね。

しっかり大地に根を張るためにも、「積小為大」は肝に銘じておこうと思います。

 

新型コロナ騒動をきっかけに、これからの世の中は大きく変化していくことでしょう。

世の中の変化にはうまく適応しなければいけませんが、常に変わらない、人として大事なことを見失わないよう心掛けたいと思います。

 

ご紹介したこれらの言葉が何らかのお役に立てましたら幸いです。

 

 

 

いつもありがとうございます。

 

 

 

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青木 敬司 (あおき けいじ)

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