2016.07.01コレステロールは高いほうが病気にならない!?

コレステロール悪玉神話に物申す!

こんにちは。
先日久しぶりに健康診断に行ってきました。
約3年前に一度受けたことはあるのですが、当時はめちゃめちゃ忙しかったのと、結果にはさほど興味が無かったので診断結果を受け取りに行きませんでした。
40代半ばになるとお腹がぷにょぷにょしてきますので、自分の体をやや気にするようになり、文京区の勧めもあり行ってきたのです。

私は病院が苦手なので、待合室にいるだけでソワソワして落ち着きません。
やがて看護師さんに言われるまま衣類を着替えて、いろいろな項目の検査を受けました。

気の効く看護師さんのせいか「バリウム飲みますか?無料ですよ♪」とお茶でもいかがと言わんばかりに勧められましたが、「バリウムはできることなら一生の飲みたくないんです…」と丁重にお断りしました。

尿に血圧、心電図にレントゲン、血液検査、最後に問診。ごく一般的な項目だけお願いしました。
先生も看護師さんもとても親切なので、それには救われました。

 
そして結果をもらいに再度訪問。
 
受験の合格発表みたいな気分でした。
「何かあったらどうしよ~」と思いつつ診察室に入り先生のコメントを効きました。

一つ一つ検査項目を丁寧に説明してくれて、しばらくは何の指摘もなく、「このまま最後まで行ってくれ~」と心の中で叫んだのですが、そうはいきませんでした・・・。

コレステロール値が高いね…
善玉も悪玉も…、
でもあなた痩せてるからしばらく様子見だね…。

血圧の上がややね…
でもこれも大丈夫かな…。

今まで健康診断で問題指摘されたことのなかったのが自慢でしたが、40代半ばすぎると体は変化してくるんだなぁと実感しました。

結果としては体は問題ないのですが、先生からコレステロールのお話しを聞いて、ずいぶん前に読んだコレステロールの本を思い出しましたので紹介したいと思います。

その本はこちらです。

 
 コレステロールは高いほうが病気にならない
 浜崎智仁 緒
 KKベストセラーズ 刊

先ほどざっと読み返しましたが、この本は本当に素晴らしいと思います。
著者の浜崎先生は出版当時、日本脂質栄養学会の会長です。

浜崎先生はもともと、コレステロール悪玉神話の熱烈な信奉者だったようです。
その先生が、事実を調べれば調べるほどその神話が疑わしきものとなり、悪玉神話に物申す立場に変わられました。
よくぞここまで書いてくださいました!と感動したことを今でも覚えています。

コレステロールを気にしている人って多いと思いますから、そんな方のために少しでもお役に立てればと思い、一部をご紹介したいと思います。

 

どうぞ。
 
 
そもそも先生がコレステロール悪玉神話に疑問を持ったのは、
「薬でコレステロールの値を下げたら心筋梗塞の死亡率は減ったものの、総死亡率は減らない…。しかも高齢者ではガンが増えるという報告まである」
という事実を知ったことがきっかけだったようです。

 
一部を抜粋しましょう。

 

 一般の健康書などで、あたかも心筋梗塞が増えているかのような文面を見かけるが、高齢化の影響を除いて計算すると、心筋梗塞の死亡率は70年代以降、減少しつづけているのが事実である。これはコレステロール値に関係なく、徹底した血圧管理と、禁煙の普及が功を奏したものと思われる。
 つまり日本人は、最初から心筋梗塞の予防に成功している民族なのである。その理由は5章で述べるが、ともかく心臓病大国のアメリカと一緒になって、心筋梗塞の発症率や死亡率ばかり注目するから、コレステロール悪玉説の洗脳からいつまでも解放されないのである。
 心筋梗塞にこだわらず、あらゆる死因を総合した総死亡率で見ると、コレステロールはむしろ「善玉」に変身する。これまで紹介してきたデータを見ると、総死亡率を抑えるうえでは、とくに男性の場合、コレステロール値はある程度高いほうが好ましく、逆にコレステロール値が低いほうが死にやすい。
 ちなみに、コレステロールを下げると心筋梗塞の死亡率が少なからず減るのは欧米では事実である。しかし、もともと心筋梗塞で死亡する人の少ない日本では、総死亡率を下げることを優先してしかるべきなのである。
 心筋梗塞の死亡率が若干減っても、総死亡が変わらないのであれば意味がない。
 また、コレステロール値が正常な人でも心筋梗塞にかかるケースはあるし、心筋梗塞を起こした患者さんの半分はコレステロール値が正常だったという報告もある。
 コレステロールは心臓死の重大リスクではないのだ。
 唯一の例外は、家族性高コレステロール血症の患者さんである。
 家族性高コレステロール血症は、遺伝的にコレステロール値が高い人たちで、両親のどちらかが家族性高コレステロール血症の場合、2分の1の確率で子どもに遺伝する。この遺伝因子をもつ人たちは、コレステロール値の上昇が半端ではなく、心筋梗塞の重大なリスクになるようだ。
  (中略)
 それが直接の原因かどうかは不明だが、家族性高コレステロール血症の患者さんは心筋梗塞の死亡率がきわめて高い。一般の健康な人にくらべると、そのリスクはおよそ数十倍とも言われている。

 
 
また、
コレステロール悪玉神話を決定づけた1枚の図 の下りでは以下のようにあります。

 
 この図は、1987年に発表された原発性高脂血症調査研究班の報告書に掲載されていた図を一部改変したものだが、コレステロール値と心筋梗塞の発生率の関係をじつにきれいに示している。
 これを見れば誰でも、コレステロール値が高くなるほど心筋梗塞が起こりやすいことを確信するだろう。筆者もかつて確信した1人である。
 しかし、図には驚くようなカラクリがあった。図のなかで横棒をつけた部分、すなわちコレステロールが260㎎/dl以上の範囲には家族性高コレステロール血症の患者さんが27%も含まれていたのである。
 家族性高コレステロール血症の患者さんは、コレステロール値が上昇しやすく、心筋梗塞のリスクが健康な人の数十倍にのぼることはすでに述べた。
 一般社会では、家族性高コレステロール血症の患者さんは500人に1人、すなわち0.2%ほどの割合で存在するが、図の横棒の範囲では、通常の135倍におよぶ家族性高コレステロール血症の患者が含まれているのである。
 これではとうてい公正な結果が得られるはずがない。コレステロール値と心筋梗塞の死亡率のきれいな相関図を作るには、家族性高コレステロール血症を大量に入れざるを得なかったのである。
 ところが、図はその後、動脈硬化学会の高脂血症ガイドラインに欠かせないものとなった。1997年に発表された動脈硬化学会の「高脂血症診療ガイドライン」検討委員会の報告書に、少し形を変えたものが掲載され、それが現在、コレステロール悪玉説を象徴するスタンダードな図として定着している。そして、最新の2004年版ではその内容がさらに誇張されて受け継がれているのだ。

 

コレステロールデータ

 
さらに、
米国のガイドラインを「鵜呑みにするな!」のくだりでは・・・

 
 アメリカには、日本動脈硬化学会のガイドラインの大元ともいえる、世界的に権威のあるガイドラインが存在する。NCEP(National Cholesterol Education Program)と呼ばれるものがそれだ。
 2004年にこのNCEPの改訂版が出たが、そこではやはりコレステロール値は下げたほうがいいという論調になっている。そして、心筋梗塞のリスクをあわせもつ患者さんに対しては160㎎/dl以下まで下げようという提案も含んでいる。
 この数値は、筆者にいわせれば、頭がどうかしているとしか思えない。憤慨したのは筆者だけではなかった。アメリカ国内でも、このガイドラインに対して痛烈な批判の声があがったのである。
 声の主は、「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」という、医学誌では最高峰とされる雑誌の元編集長だった。彼は、NCEPの改訂版が発表された数カ月後に「ワシントンポスト」の紙上で、このガイドラインを決めた9人の委員のうち、8人までがコレステロール低下薬を製造・販売している会社から研究費の高額援助を受けていることを暴露、そして、スタチンを使用することはやむを得ないとしても、
「なぜこれらの研究結果を鵜呑みにするのか?」
と吠えたのだ。
 しかし結局、現状は変わらなかった。アメリカの病院では、NCEPの提唱した新しいガイドラインに基づいて相変わらずスタチンが多量に処方されている。
 アメリカが変わらなけれんば、日本は絶対に変わらない。コレステロール悪玉説についても、アメリカのNCEPが自らそれをひるがえす声明を出さないかぎり、日本動脈硬化学会のガイドラインは変わらないだろう。

 

お知らせしたい内容が多くて長くなってしまいました、ぜひこれらの情報を参考にしていただければと思います。

世に出にくい事実が、日本脂質栄養学会の会長(当時)によって明らかにされるというのは喜ばしいことです。

最近世の中のウソがたくさん暴露されるようになってきましたが、そういう時代なのですね。
つくづく時代が変わってきたなぁと思います。

「お上の言うことに間違いはない!」って時代はとうの昔に終わったのですね。

これからは一人ひとりが自分の感性をはたらかせて自己責任で生きていく時代なのでしょう。

まだまだ紹介したいところがあるのですが、今日はこの辺で。
また機会があればご紹介しますね。

いつもありがとうございます。

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